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ベッド・マットレスのこと
10時間睡眠は寝過ぎか?睡眠の質や健康リスク、改善策まで徹底解説
公開日:2025.07.12(Sat)
10時間睡眠は本当に寝過ぎなのでしょうか?
一般的に理想の睡眠時間は7〜8時間と言われますが、毎日10時間も眠っていると「さすがに寝過ぎでは?」と不安になりますよね。休日につい半日以上も寝てしまい、「長く寝ても疲れが取れない」「むしろ一日を無駄にしてしまった」と感じた経験がある方もいるでしょう。
実は、睡眠は時間の長さ以上に「質」が重要だとされ、必要以上に長時間眠ることにはデメリットも指摘されています。
本記事では、10時間睡眠のメリット・デメリットや健康への影響を最新の研究結果に基づいて解説し、ロングスリーパー(長時間睡眠者)という体質や睡眠の質の重要性、そして過眠傾向を改善する方法まで、わかりやすく紹介します。
適切な睡眠時間と10時間睡眠の位置づけ
成人にとっての理想的な睡眠時間とは?
まず、一般的にどのくらい眠るのが適切とされているのか確認しましょう。
厚生労働省のガイドラインでは「成人は少なくとも6時間以上」の睡眠を確保することが推奨されていますが、実際には7~9時間程度が望ましいとされています。この範囲がいわゆる「適正な睡眠時間」の目安であり、これを守ることで心身の健康維持に様々なメリットがあります。
一方、9~10時間を超える睡眠は一般的に「寝すぎ」と考えられ、かえって健康に悪影響を及ぼす可能性があることも知っておく必要があります。
ただし、必要な睡眠時間には個人差も大きく、年齢や体調によっても変化します。大切なのは「自分にとって十分に休息できる睡眠かどうか」です。たとえ睡眠時間が短めでも熟睡できていれば日中元気に過ごせますし、長く眠っても眠りが浅ければ疲労が残ってしまいます。
実際、自分に適した睡眠時間は日中の眠気や集中力の状態を一つの目安に判断できます。「日中スッキリ過ごせているか」が十分な睡眠が取れている指標と言えるでしょう。
睡眠時間の長さそのものにとらわれすぎると、かえって不安やストレスで眠れなくなることもあります。まずは7~8時間前後を目安に、朝起きたときの爽快感や日中の調子で自分の適量を見極めることが大切です。
ロングスリーパーという体質も存在する
世の中には、「毎日10時間以上眠らないとスッキリしない」という人もいます。このように成人で1日10時間以上の睡眠を必要とする体質の人を「ロングスリーパー(長時間睡眠者)」と呼びます。
国際的な睡眠障害の分類においても「成人なら10時間以上」がロングスリーパーの定義とされており、遺伝的な要因で親子間で似ることもあると考えられています。
ロングスリーパーの人は必要なだけ長く眠れば日中に強い眠気や不調を感じないのが特徴で、睡眠時間が短くなると途端に生活に支障を来すため、長い睡眠は本人にとって必要不可欠な「適正量」ということになります。こうしたロングスリーパー体質の人は人口の数%(おおよそ3~9%程度)存在するとされます。
重要なのは、ロングスリーパー自体は病気ではなく「体質」だという点です。毎日しっかり長時間眠ることで心身のバランスが保てているなら、無理に睡眠時間を削る必要はありません。実際、歴史上の偉人でも長時間睡眠を好んだ人がいるなど、必ずしも悪いことではないとも言われます。
ただし社会生活上は仕事や学業との兼ね合いもあり、平日に十分眠れない反動で休日に長時間寝てしまうというケースも多いでしょう。このように「平日は睡眠不足、休日に10時間以上寝る」というリズムが習慣化すると、身体のリズムが不規則になってしまいます。
ロングスリーパー体質ではない人が慢性的に10時間睡眠を続けている場合は、睡眠の質の低下や体調不良のサインかもしれません。その場合は次章以降で述べる健康リスクに注意が必要です。
長時間睡眠がもたらすデメリットと健康リスク
「睡眠不足は体に悪い」とよく言われますが、実は睡眠は長すぎても問題があることが、近年の研究で明らかになってきました。
習慣的に10時間前後の長時間睡眠をとる人には、さまざまな健康リスクが高まる可能性が指摘されています。その背景には、長時間眠る人の多くに何らかの体調不良や睡眠の質の問題が潜んでいることが考えられます。
ここでは、長時間睡眠の主なデメリットやリスクについて見ていきましょう。
死亡リスク(早死にの可能性)の増加
まず、死亡リスクに関するデータがあります。日本の大規模研究(多目的コホート研究)では、1日7時間眠る人に比べて10時間以上眠る人の死亡リスクは男性で約1.8倍、女性で約1.7倍にも上昇したとの報告があります。
また海外の大規模調査でも、1日10時間睡眠の人は8時間睡眠の人に比べて早期死亡のリスクが30%も高いことが示されました。
さらに具体的な疾患別に見ると、脳卒中で亡くなるリスクが約1.5倍、心臓病など心血管疾患で亡くなるリスクが約1.5倍以上に高まるというデータもあります。このように、長時間睡眠者は全体的な死亡率や重篤な病気の発症リスクが統計的に高い傾向が認められるのです。
代謝や肥満に関するリスク
代謝や肥満に関するリスクも無視できません。ある調査では、10時間以上眠る人はメタボリックシンドローム(生活習慣病の集まり)になるリスクが有意に高かったと報告されています。特に女性の場合、長時間睡眠群で腹囲(ウエスト周囲径)の増加が明らかにみられたとの結果です。
これは、長く寝ている分だけ日中の活動量が減り、消費エネルギーも少なくなるため体重増加や肥満につながりやすいことが一因と考えられます。実際、9~10時間以上寝る人は平均的な睡眠時間の人より体重が5kg以上増える確率が高いというデータもあります。
日中のパフォーマンス低下
また、長時間眠る生活を続けると頭がぼんやりしてしまい、かえって日中の活動効率が下がるという指摘もあります。必要以上に長くベッドに横たわっていると寝起きに強い眠気や疲労感(いわゆる「睡眠慣性」)が残りやすく、頭が冴えず集中力が低下する、身体がだるいといった状態に陥りがちです。
このような状態では仕事や勉強のパフォーマンスも落ちてしまい、本末転倒ですよね。さらに、活動時間の減少は運動不足や日光を浴びる機会の欠如につながり、体内時計の乱れや気分の落ち込みを招く悪循環にもなり得ます。
長時間睡眠で懸念される主なリスクまとめ
- 全死亡リスクの増加: 10時間睡眠の人は7~8時間睡眠の人より早死にの可能性が高い
- 心血管疾患リスクの増加: 脳卒中や心臓疾患による死亡率が長時間睡眠者で上昇
- 肥満・メタボのリスク: 活動低下により体重増加やメタボ発症の可能性が高まる
- 日中の倦怠感・集中力低下: 睡眠慣性で寝起きに頭がぼんやりし、日中のパフォーマンス低下
以上のように、長時間睡眠には注意すべき点が多々あります。ただし注意したいのは、「長く寝ること自体が直接これらの不調を引き起こしている」とは限らないということです。
むしろ、長時間眠ってしまう背景に睡眠の質の低下や隠れた疾患がある場合に、その要因が健康リスクを高めている可能性があります。例えば、睡眠時無呼吸症候群(いびきや無呼吸で睡眠が浅くなる病気)やうつ病、貧血などを抱えている人ほど睡眠時間が長くなる傾向があり、これらの状態自体が心身の不調や死亡リスクに影響していると考えられます。
また、長時間寝る生活は運動不足になりやすく炎症体質や免疫力低下を招きやすいこと、さらには不規則な生活リズムによるホルモンバランスの乱れなど、間接的に健康へマイナスの影響を及ぼす仕組みが指摘されています。
なぜ10時間も寝てしまうのか?考えられる原因
ここまで、長時間睡眠のリスクについて見てきました。しかし「頭では分かっていてもつい寝すぎてしまう...」という方も多いでしょう。
なぜ10時間も眠ってしまうのか?その原因には様々なケースがあります。この章では、過剰な睡眠の背後に潜む代表的な要因を解説します。当てはまるものがないか、ぜひ振り返ってみてください。
睡眠不足の反動(休日の「寝だめ」)
社会人で多いのが、平日の睡眠不足を週末に取り戻そうとして長時間寝てしまうパターンです。仕事や学業で平日はどうしても睡眠時間が短くなりがちな人は、疲労が蓄積して休日に10時間以上眠ってしまうことがあります。
いわゆる「寝だめ」ですが、実は週末に昼近くまで寝る生活は体内時計(サーカディアンリズム)を乱し、かえって睡眠の質を下げてしまうと指摘されています。平日と休日で起床時間が大幅にズレると、月曜の朝に再び早起きするのがつらくなるなど悪影響があります。
できれば休日でも平日と大きく違わない時刻に起床し、足りない分は昼寝で補うなどのほうが望ましいでしょう。どうしても平日に不足した睡眠を埋めたい場合も、普段よりプラス1~2時間程度までにとどめる方がリズムを崩さずに済むとも言われます。
休みの日こそ早起きして朝の太陽の光を浴びることで、逆に睡眠リズムが整い疲労回復につながる効果も期待できますよ。
睡眠の質の低下(深い睡眠がとれていない)
「ちゃんと長く寝ているはずなのに疲れが取れない...」という場合、睡眠の質が低下している可能性があります。
例えば、ストレスや不規則な生活習慣が原因で夜中に何度も目が覚めていたり、眠りが浅かったりすると、体は十分な休息を得られません。その結果、本来なら7~8時間眠れば足りるところを、浅い眠りを埋め合わせるために10時間以上寝ないとスッキリしない状態に陥ってしまうのです。
実際、睡眠の専門家の指摘によれば「深い睡眠が取れていないために長時間の睡眠が必要になる」ケースがあるといいます。
睡眠の質が低下する要因としては、就寝前の過ごし方や寝室環境が大きく影響します。例えば寝る直前までスマートフォンで強い光を見る習慣があると脳が興奮して寝付きが悪くなりますし、夜遅くにカフェインやアルコールを摂取すると深い睡眠が妨げられます。
また、寝具(マットレスや枕)が合っておらず体に負担がかかっていると、知らず知らずのうちに睡眠が浅くなり途中で目覚めたり疲労が残ったりしやすくなります。こうした睡眠環境・習慣の乱れが重なると、「長く寝ても疲れが取れない」という悪循環に陥り、結果として睡眠時間だけが長くなってしまうのです。
睡眠障害や体の不調が隠れている
意外に見落とされがちなのが、何らかの睡眠障害や体調不良が原因で過眠傾向になっているケースです。
代表的なものの一つが睡眠時無呼吸症候群です。これは眠っている間に何度も呼吸が止まる病気で、重いいびきを伴い睡眠が極端に浅くなります。そのため本人は長く寝ても熟睡できず日中に強い眠気が残るため、無呼吸症候群の人はしばしば「長時間寝ても寝足りない」状態に陥ります。その結果として睡眠時間がどんどん長くなってしまうわけです。
その他、むずむず脚症候群や周期性四肢運動障害など夜間に体が勝手に動いて睡眠を妨げる疾患、あるいは慢性的な痛みや内科疾患によって夜よく眠れず日中に眠気が積み重なっている場合もあります。
さらに、特発性過眠症やナルコレプシーといった睡眠障害そのものが存在するケースもあります。これらは夜間十分な時間眠っているにも関わらず日中に耐え難い眠気に襲われる病気です。特徴として、長時間眠った後でも疲労感や強い眠気が残るため、しばしば本人は「どれだけ寝ても眠い」と訴えます。
ロングスリーパーとの違いは、長く寝ても日中にスッキリと目覚められないかどうかです。もし「しっかり寝たはずなのに昼間も眠くて仕方がない」という場合は、過眠症など睡眠の病気を疑ったほうがよいでしょう。これら睡眠障害は専門医による治療が必要ですが、適切な治療で改善できる場合も多いです。
うつ病などメンタルヘルスの影響
心の不調(メンタルヘルス)も睡眠時間に大きく影響します。特にうつ病では、不眠のイメージがある一方で実は過眠(寝すぎ)もよく見られる症状の一つです。
うつ病患者さんの中で過眠傾向を示す人の割合は、単極性うつ病で約10~20%、双極性障害の抑うつ状態では約半数にも上るとの報告があります。また冬季うつ(季節性うつ)では実に70%近くが過眠に陥るともいわれます。このように気分障害では珍しくない症状なのです。
うつ状態による過眠にはいくつか特徴があります。夜間の睡眠時間が異常に長いだけでなく、日中にも強い眠気が続き、起きていられないというケースが多いこと、そして「現実から逃れるためにとにかく布団に潜ってしまう」いわゆる「寝逃げ」の行動が見られることです。
本人の意思とは関係なく長時間眠り続けてしまうため、周囲からは怠惰に見えてしまうかもしれません。しかし、これらは決して甘えではなくれっきとした病状の一部です。過眠が続くことで日中の倦怠感や注意力低下がさらにひどくなり、自己嫌悪や抑うつ感を深める悪循環に陥る場合もあります。
大切なのは、「なぜこんなに眠ってしまうのか」という背景に目を向けることです。特に以前は活動的だった人が突然丸一日寝てばかりいる状態になった場合、うつ病など精神面の不調が隠れていないか注意が必要でしょう。
もし「自分はうつ病かも?」と思い当たる場合や、強い過眠が2週間以上続くようなら、早めに専門医に相談することをおすすめします。適切な治療を受けることで過眠症状が改善し、再び日中に活動的な生活を取り戻せる可能性があります。
過眠傾向を改善するには:質の良い睡眠のための対策
「長く寝ないと疲れが取れない」「このままでは健康に悪そうだから何とかしたい」と感じたら、睡眠の質を高める工夫や生活習慣の改善に取り組んでみましょう。
ここでは、過剰な睡眠を徐々に適正化していくための具体的な対策を紹介します。どれも今日から実践できることばかりですので、できるものから試してみてください。
良い睡眠習慣を身につけるポイント
規則正しい睡眠リズムを保つ
毎日できるだけ一定の時刻に就寝・起床するよう心がけましょう。平日と休日で極端に生活リズムを変えないことが、睡眠の質向上につながります。朝は太陽の光を浴びて体内時計をリセットし、夜は決まった時間になったら寝室に入る習慣をつけると良いでしょう。
寝室環境を整える
睡眠の質を高めるには、静かで快適な寝室環境が欠かせません。室温は約18~23℃、湿度は50~60%程度に保ち、遮光カーテンなどで暗く静かな空間を作りましょう。騒音が気になる場合は耳栓を使うなど工夫します。
また、就寝前にはスマホやPCなど光刺激の強い画面を見るのは避け、照明も暖色系の薄暗い明かりに落としてリラックスできる環境を作りましょう。
寝具(マットレス・枕)を見直す
毎日使うマットレスや枕は、自分の体に合った快適なものを選ぶことが大切です 。寝心地の良い寝具を使えばリラックスして深い睡眠に入りやすくなります。逆に体に合わない寝具だと体に痛みやコリが生じ、眠りを妨げる原因になります。例えば、シモンズや昭和西川のムアツ布団などの高品質なマットレスは体圧分散に優れ、理想的な寝姿勢を保つことで睡眠の質向上に役立ちます。今お使いの寝具が合っていないと感じる場合は、思い切って交換を検討すると良いでしょう。
適度な運動を心がける
日中に軽く息が弾む程度の運動を取り入れると、夜スムーズに眠りに入れて深い睡眠を得やすくなります。ウォーキングやストレッチなど無理のない範囲で構いませんので、毎日少し体を動かす習慣をつけましょう。運動によって程よい疲労が溜まると、身体が必要とする睡眠の質・量が整いやすくなります。
カフェイン・アルコールに注意
コーヒーや緑茶に含まれるカフェインは覚醒作用が長時間続くため、午後遅い時間以降の摂取は控えましょう。眠気覚ましのつもりのエナジードリンクなども夜まで影響することがあります。
またアルコールは入眠を助けるように感じますが、睡眠後半の質を悪化させ途中で目が覚める原因になります。寝酒の習慣は避け、飲んでも寝る3時間前までに留めるのが無難です。代わりにホットミルクやハーブティーなどリラックスできる飲み物を取り入れてみましょう。
入浴や寝る前のリラックス
就寝の1~2時間前にぬるめのお風呂にゆっくり浸かると副交感神経が優位になり、自然な眠気を誘います。ストレッチやヨガ、軽い読書などリラックスできる習慣を取り入れて、自分なりの「入眠儀式」を作るのも効果的です。
お気に入りのパジャマに着替えて照明を落とすだけでも、脳が「睡眠モード」に切り替わり入眠しやすくなります。
ストレスを溜めない工夫
日中のストレスが強いと、夜になっても脳が興奮状態でなかなか寝付けなくなります。適度に気分転換する時間を作ったり、深呼吸や瞑想(マインドフルネス)で心を落ち着かせたりしてみましょう。
悩み事で頭がいっぱいの時は、信頼できる人に話を聞いてもらうだけでも心が軽くなり睡眠につながります。枕元に悩みをメモ書きして「明日考える」と区切りをつける方法もおすすめです。
専門医への相談も大切
以上のような工夫をすることで、徐々に「長く寝なくても満足できる睡眠」へと近づけるはずです。
それでも「生活習慣を改善しても日中の強い眠気が取れない」といった場合は、無理せず専門の医療機関に相談しましょう。睡眠専門のクリニックや精神科では、睡眠ポリグラフ検査などで原因を調べ、必要に応じて薬物療法やカウンセリングを行ってくれます。
過眠症状は適切な対処で改善が期待できますので、一人で抱え込まずプロの力を借りることも大切です。
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