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ベッド・マットレスのこと
寝具初心者必見!マットレスとは?布団との違いから選び方まで徹底解説
公開日:2025.04.21(Mon)
ベッド用のマットレスとは何か、ご存知でしょうか?布団からベッドへの切り替えを検討しているものの、「敷布団とどう違うの?」「自分に合う寝具の選び方がわからない」と悩んでいる方も多いでしょう。この記事では、マットレスの定義や役割から敷布団との違い、さらに種類別の特徴や選び方のポイント、年齢・体型別のおすすめ、お手入れ方法と寿命、廃棄・リサイクル方法までをわかりやすく解説します。寝具初心者の疑問を解消し、快適な睡眠環境づくりに役立つ基礎知識を身につけましょう。
マットレスとは何か
マットレスとは、寝るときに体の下に敷いて体を支える厚手の寝具のことです。一般的にウレタンフォームやスプリング(ばね)などのクッション材を内部に持ち、寝床におけるクッション性と断熱性を提供します。日本の品質表示基準では、例えば「ウレタンフォームマットレス」は「あらゆる形態で用いる寝具用のもの」で、ウレタン部分の厚さが50mm以上のものと定義されています。同様に「スプリングマットレス」は「マットレスのクッション材としてスプリングを使用したもの」とされています。つまり、素材や構造により名称は異なるものの、いずれも厚みのある寝具であり、床の硬さ・冷たさから身体を守りつつ、睡眠時の姿勢を支える役割を担います。
マットレスの大きな役割は2つあります。ひとつは保温性で、就寝中に体温が下がりすぎないよう体の下から熱を保持します。もうひとつは良い寝姿勢の維持です。人間の背骨は立っているときS字カーブを描いていますが、寝ているときもできるだけ自然な姿勢を保つことが理想です。マットレス(敷布団を含む寝具)は適度なクッションで身体を沈み込ませ、体と接する面積を増やすことで体にかかる圧力を分散し、骨や筋肉への負担を軽減します。適切な硬さのマットレスで寝れば、立っているときに近い自然な背骨のカーブを維持でき、体への負担が少ない寝姿勢を保てます。逆に柔らかすぎると腰や背中が沈みすぎて背骨のカーブが崩れ、腰痛の原因になりかねませんし、硬すぎれば肩甲骨やお尻などが当たって痛み、血行不良を招くことがあります。したがって、マットレスには適度な硬さと弾力が求められます。適切なマットレスを使うことで、睡眠中の姿勢を安定させ、腰痛や肩こりを予防しながら快適な眠りをサポートできるのです。
敷布団との違い
日本の伝統的な敷寝具である敷布団とマットレスにはどのような違いがあるのでしょうか。両者とも睡眠時に体の下に敷いて使う点は共通していますが、厚み・構造・使い勝手に明確な差があります。

- 厚みと構造: 敷布団は綿やポリエステル綿などの中わたを詰めた比較的薄い寝具で、その厚さは一般に5~10cm程度です。一方、マットレスは内部にコイルスプリングやウレタンフォームを組み込んだ厚手の構造で、厚さは約10~30cmにもなります。実際、布団のサイズ表示は縦×横のみですが、マットレスは縦×横×厚さで示されるのが普通です。このようにマットレスは敷布団に比べて厚みがあり、自立した構造を持つ点が大きな違いです。
- 使用環境: 敷布団は畳やフローリングの上に直接敷いて使い、使わないときは折り畳んで押し入れに収納できます。軽量で扱いやすく、部屋を広く使いたい時や来客用にも便利です。マットレスは通常ベッドフレームの上に載せて使用し、簡単には折り畳めません。敷布団は収納性に優れ、マットレスは常設して安定した寝心地を得られる、と言えます。
- クッション性: 現代の敷布団の多くは中芯に固綿やウレタンを用い、その両面を綿わたで挟んだ三層構造などで作られています。このため一定のクッション性はありますが、身体を点で支える性能はマットレスほど高くありません。マットレスは前述のように厚いクッション材で体を支え、体圧分散に優れる設計になっているものが多く、長時間寝ても底付き感が少なくなるよう工夫されています。特にスプリング入りマットレスや高反発ウレタンマットレスでは、体重を面で受け止めて自然な寝姿勢を維持しやすく設計されています。
- 通気性と手入れ: 敷布団は使用後に畳んだり、天日干しして湿気を飛ばす習慣があります。綿わた布団の場合、「敷いて3年」で打ち直し(中綿の再加工)が推奨されるなど、定期的な手入れが昔から行われてきました。マットレスは厚みがあり重いため丸ごと干すのは難しいですが、内部に空間のあるコイルマットレスは比較的通気性が良く湿気がこもりにくい構造です。一方、ウレタン系マットレスは吸湿性が高いものもあるので、定期的に立てかけて風を通したり、除湿シートを併用するなどのメンテナンスが重要です。いずれにせよ湿気対策は寝具共通の課題であり、カビやダニを防ぐため敷布団・マットレスともに乾燥させ清潔に保つ工夫が必要です。
- 耐久性: 一般に、敷布団(特に綿布団)は数年で中綿がへたって薄くなり、弾力が失われます。目安として綿わたの敷布団は約3年が寿命と言われます。マットレスは素材にもよりますが、厚みがある分耐久性も高く、5~10年程度使える製品が多いとされています。ただし、近年は敷布団でもウレタンフォームを使ったタイプ(高反発マットレス等)が増えており、それらは密度の高い素材なら5~10年の耐久性を持つ場合もあります。反面、マットレスでも低価格品は中材のへたりが早いケースもあるため、寿命には個体差があります。いずれにしても寝心地に明らかな劣化(底付きやコイルの突き上げ感など)を感じたら、買い替えを検討すべきでしょう。
以上のように、敷布団は収納性と手軽さ、マットレスは快適性とサポート力にそれぞれ強みがあります。どちらが優れているというより、生活スタイルや好みに応じて選択するとよいでしょう。最近ではベッドフレームに薄い高反発マットレスやファutonマットを組み合わせるケースもあり、従来の敷布団とマットレスの境界も曖昧になりつつありますが、本記事では主にベッド用マットレスについて焦点を当てて解説を続けます。
マットレスの種類
マットレスには内部構造や素材の違いによって様々な種類がありますが、大きくコイル(スプリング)を使ったものとコイルを使わないフォーム系に二分できます。以下では代表的な種類と特徴を紹介します。
スプリングマットレス(ボンネル・ポケットコイルなど)
内部に金属製のコイルバネを多数配置したマットレスをスプリングマットレスと呼びます。コイルの配置や構造によって寝心地や特性が異なり、主に以下の2種類が知られています。
- ボンネルコイルマットレス: ボンネルコイルは古くから用いられる伝統的なコイル構造で、たくさんのコイルを連結させた構造が特徴です。砂時計型(真ん中が細い形)のバネが連結され、マットレス全体で体重を面で支えます。ボンネルコイルマットレスは適度な硬さと高い反発力を持ち、畳の上に布団を敷いたようなしっかりとした寝心地になります。面で体を支えるため沈み込みすぎず、体格の良い人でも深く沈みにくい構造です。またコイル同士がつながっていることで通気性が良く湿気がこもりにくい利点があります。反面、一箇所の沈みが全体に伝わりやすいため、隣で寝ている人の寝返りの揺れが伝わりやすいという短所もあります。耐久性は比較的高く、一般に寿命は約8〜10年程度とされています。
- ポケットコイルマットレス: ポケットコイルは近年主流となっているコイル構造で、一つ一つのコイルを不織布の袋(ポケット)に入れて独立させたものです。各コイルが独立して沈み込むため、体の凹凸に合わせて点で支える形となり、肩や腰など突出部位はよく沈み、くびれた部分はしっかり支えることで体圧を効率よく分散します。その結果、ポケットコイルマットレスは体圧分散性やフィット感に優れ、振動が伝わりにくいのが特徴です。隣で寝る人の動きが気になりにくいので、夫婦や兄弟で一緒に寝るベッドにも適しています。ただしボンネルに比べ柔らかい寝心地になりやすく、全身を面で支える感じは弱いため、好みによっては「少し沈み込みすぎる」と感じる人もいます。また構造上、内部に空間が少ないため通気性はボンネルより若干劣る傾向があります。それでも近年はコイル配列の工夫などで通気性も改善されており、大きな問題はありません。耐久性についてはボンネルと大差なく、寿命は約7〜9年程度とされます。コイルが独立している分、使用状況によってはへたりが部分的に出ることもあるため、定期的にマットレスを180度回転させるなどして偏りを防ぐと良いでしょう。
以上が代表的なスプリングマットレスですが、他にも高密度連続スプリング(一筆書き状に連結した特殊コイル)やダブルデッキコイル(2層コイル)など各メーカー独自の改良も見られます。ただ初心者の方はまずボンネルコイルかポケットコイルかを押さえておけば十分でしょう。体格が大きい方や硬めの寝心地が好きな方にはボンネルコイル、体にフィットする柔らかめの寝心地が好みの方や同伴者の振動を抑えたい場合はポケットコイルが一つの目安になります。また子どものように体重が軽い人の場合、ボンネルだと硬すぎて体が浮いてしまうことがあります。この点、ポケットコイルは軽い体重でも凹凸に沿って沈み込むため、体重の軽い人や子どもにはポケットコイルの方が適していると言えるでしょう。
ノンコイルマットレス(ウレタン・高反発など)
コイルを使用しないマットレスは総称してノンコイルマットレスと呼ばれます。内部がウレタンフォーム(樹脂製の発泡体)やラテックスフォーム(ゴムの発泡体)、その他特殊素材で構成されており、近年はこちらのタイプも人気です。主な種類と特徴を見てみましょう。
- ウレタンフォームマットレス: ポリウレタンフォームを主素材としたマットレスで、さらに特性により高反発ウレタンと低反発ウレタンに分けられます。高反発マットレスは押し返す力(反発力)が強く、寝返りが打ちやすいのが特徴です。一方、低反発マットレス(いわゆる「低反発ウレタン」は英語ではメモリーフォームとも呼ばれます)は、ゆっくり沈み込んで包み込むような柔らかい感触が特徴で、体の形状に合わせて変形し、圧力を分散します。研究でも低反発ウレタンフォームマットレスは仙骨など骨の突起部の圧力を低減できることが報告されています。つまり肩や腰など出っ張った部分への当たりがソフトで、床ずれ防止などにも効果的です。ただし柔らかい分だけ身体が深く沈むため、寝返りが打ちにくく感じたり、体が沈みすぎて姿勢が崩れる場合もあります。高反発ウレタンはその逆で、沈み込みは浅い分、体圧分散性能では低反発に劣るものの寝返りはしやすいというメリットがあります。このように低反発=フィット感重視、髙反発=動きやすさ重視と考えると分かりやすいでしょう。ウレタンフォームマットレスは軽量で折りたたみ可能なものも多く、ベッドを使わず床置きで使える商品もあります。通気性は素材密度によりますが、一般にウレタンは汗や湿気を吸いやすいので、側生地(カバー)に通気性の良いものを使ったり、通気層を設けるなどの工夫が見られます。
- ラテックスマットレス: 天然ゴムまたは合成ゴムを発泡させたラテックスフォームを使ったマットレスです。ラテックスはウレタンに比べてさらに高い弾力としなやかさを持ち、「ゴム特有のもちもちした感触」と表現されることもあります。体圧分散性と反発力のバランスが良く、寝姿勢維持と寝返り容易性の両立を狙った素材です。天然ラテックスは抗菌性や防ダニ性にも優れるとされます。ただし重量が重く高価になりやすい点、またゴムアレルギーの方には不向きという点には注意が必要です。日本ではウレタンほど普及していませんが、健康志向の高い層や高級ホテルなどで採用例があります。
- ファイバーマットレス: 特殊な樹脂繊維を絡み合わせてクッション状にしたマットレスもあります。例えばポリエチレン系素材を網状に成型したもの(商品名で言うとエアウィーヴなど)は、水洗い可能なほど通気性・清潔性に優れ、適度な反発力も備えています。繊維状素材のため通気とクッションのバランスが良いですが、反面、厚みがあっても従来型マットレスに比べ腰掛けると沈みやすい(支持力はウレタンやコイルほど強くない)傾向があります。こちらも近年新素材として注目されています。
以上のノンコイルマットレスは、いずれもコイルがない分、軽量で扱いやすく静音性が高いという共通の利点があります。スプリングの軋む音がなく、折り曲げや丸めができる製品も多いため、取り回しの良さを求める方にも向いています。一方で通気や耐久性ではコイルに一日の長がある場合もあります。ウレタンフォーム製の場合、その密度(重量当たりの体積)や復元率によってへたりやすさが異なり、品質表示法により「復元率○%」といった耐久性指標を表示することが義務付けられています。高密度で復元率の高いウレタンはへたりにくく長持ちしやすいですが、軽く柔らかいものは数年で劣化することもあるので注意しましょう。

マットレスの選び方
それでは、自分に合ったマットレスを選ぶには何に着目すれば良いでしょうか。寝具選びの基礎知識として、硬さ・体圧分散性、サイズ・寝姿勢との相性、通気性と素材の特徴の3つの観点からポイントを解説します。
硬さ・体圧分散性
マットレスの硬さ(固さ)は寝心地と睡眠姿勢に直結する重要な要素です。硬すぎても柔らかすぎても問題があり、前述のように「適度な硬さ」が良いとされています。硬さの感じ方は体格や好みによっても異なりますが、一般論としては中程度からやや硬めが脊椎のアライメント(姿勢)維持に適しているという研究結果があります。実際、複数の臨床試験を総合した研究によれば、「中程度の硬さのマットレスが快適さ・睡眠の質・背骨のアラインメントを促進する」ことが示されています。腰痛持ちの人でも、極端に柔らかいベッドより中硬程度のマットレスの方が痛みを軽減したとの報告があります。
硬さ選びで考慮すべきは体圧分散とのバランスです。マットレスが体をどのように支えるかは、硬さだけでなく構造にもよります。例えば低反発ウレタンのように柔らかく体に沿う素材は、体圧分散には優れますが沈み込みが大きいため姿勢維持や寝返りのしやすさでは不利になりがちです。一方、高反発素材やボンネルコイルのように硬めで反発力が強いものは、寝返りは楽にできますが一点にかかる圧力が大きくなる傾向があります。そこで、自分の体格・体調に合った硬さを見極めることが重要になります。
一般的な指標として、仰向けに寝たとき腰の隙間が指2~3本程度入る硬さがちょうど良いと言われます。柔らかすぎると指がグーのように入る(隙間が大きい)=腰が沈みすぎ、硬すぎると指1本も入らない(沈まず隙間が空く)=腰が浮いている状態の目安です。適度な硬さであれば、立っている時の自然なS字カーブが寝てもある程度維持されます。
また体圧分散性の高さもチェックポイントです。体圧分散とは、寝ているとき体にかかる圧力を一箇所に集中させず分散させる性能のことです。高い体圧分散性を持つマットレスでは、肩や腰だけが圧迫されるのを防ぎ、血流を妨げにくく身体の痛みやしびれを軽減できます。そのため、特に長時間同じ姿勢で眠る人や、腰痛・肩こりが心配な人には重要な要素です。ポケットコイルや低反発ウレタンは体圧分散性に優れる傾向があり、逆にボンネルコイルや薄い敷布団は圧力集中が起きやすい傾向があります。もっとも、柔らかなマットレスが必ずしも良いとは限らず、前述のとおり柔らかすぎると姿勢が崩れるリスクがあります。近年の製品では、上層部に柔らかい素材で体圧分散しつつ、下層部で硬めに支える多層構造のマットレスも増えています。店頭で試せる場合は、実際に横になってみて腰や肩への圧迫感と姿勢の安定感の両方を確認すると良いでしょう。
なお、自身の体重や体型も適切な硬さを選ぶ判断材料になります。一般に体重が重い人ほど沈み込みが大きいため、硬め・厚めのマットレスが必要になり、体重が軽い人は柔らかめでも沈み込みすぎずフィットしやすい傾向があります。この点、ある研究では「体重が重い人は硬いマットレスでより中立な背骨アラインメントが得られ、軽い人は柔らかいマットレスでより良いアラインメントが得られた」と報告されています。同じく「身長の低い人は柔らかめ、高身長の人は中程度の硬さで背骨がよりニュートラルになった」とも示唆されており、体格に応じた硬さ選びの重要性がわかります。例えば痩せ型で骨ばった体型の人が硬いマットレスに寝ると骨が当たって痛みやすいので、もう少し柔軟性のあるものが向くでしょう。逆に大柄で筋肉質・高体重の人が柔らかいマットレスに寝ると沈み込みすぎて姿勢が崩れるため、硬めで沈み込みを抑えられるものが望ましいです。
まとめると、マットレスの硬さ選びは「背骨の自然なカーブ維持」と「圧力分散」の両立がポイントです。寝試しが難しい場合でも、信頼できるメーカーの硬さ表示(N=ニュートン値やソフト・ミディアム・ハード等の表示)や口コミを参考に、自身の好みや体格に近い人の評価をチェックすると良いでしょう。また、腰痛など特定の症状がある場合は、必要に応じて医師や専門家に相談することも大切です。
サイズ・寝姿勢との相性
マットレスのサイズも快適な睡眠には欠かせない要素です。まずマットレスの寸法(幅×長さ)ですが、日本で一般的なベッドマットレスのサイズはシングル(約97cm×195cm)、セミダブル(約120×195cm)、ダブル(約140×195cm)、クイーン(約160×195cm)、キング(約180×195cm)程度となっています(長さはメーカーや製品により195~203cm程度の差があります)。一方、敷布団は長さ約200cm、幅100cm程度(シングルの場合)と若干長さが長めですが、これは畳のサイズや布団の伝統的規格によるものです。自分の身長に対して十分な長さがあるサイズを選ぶことが大切で、少なくとも身長+10~20cm程度の長さが望ましいでしょう。身長が高い方は、長さが210cmのロングサイズマットレスを選ぶか、ベッドで足を少し曲げて寝るなどの工夫が必要です。幅に関しては、一人で寝るならシングルでも寝返り一回分くらいのゆとりはありますが、寝相が大きく動く方やゆったり眠りたい方はセミダブル以上が快適でしょう。二人で寝る場合、一般的にダブル以上が推奨されますが、体格によってはシングルを2つ並べる方法(いわゆるツインベッド)も有効です。そのほうがお互いの動きが干渉せず、好みの硬さも別々に選べる利点があります。
次に寝姿勢との相性です。人の主な睡眠姿勢は仰向け、横向き(側臥位)、うつ伏せがありますが、それぞれマットレスに求められる特性が少し異なります。
- 仰向け寝の場合: 仰向けでは背骨のS字を保持しやすい姿勢ですが、腰のくぼみ(腰部の隙間)をしっかり支えてくれる適度な硬さが必要です。柔らかすぎるマットレスでは腰が沈みすぎ、硬すぎると逆に腰が浮いてしまいます。仰向け寝が中心の方は、腰部を適度に支えつつ肩甲骨やお尻が痛くならない硬さを目安に選びましょう。一般に高反発マットレスやボンネルコイルなど中硬以上の寝心地を好む人が多いようです。また、枕の高さも仰向け寝では重要なので、マットレスと組み合わせて首元の隙間を埋められる高さを調整すると良いでしょう。
- 横向き寝の場合: 横向き寝では肩と腰(骨盤)に体重がかかりやすくなります。そのため、横向きで寝る時間が長い人は、肩や腰が適度に沈み込んで圧迫を軽減できるマットレスが望ましいです。柔軟に体圧分散するポケットコイルや中〜低反発のマットレスは横向き寝に向くと言われます。逆に硬すぎるマットレスだと、肩が沈まず圧迫されて肩が痛くなったり、腰が浮いて背骨が曲がってしまうことがあります。側臥位では膝を少し曲げると安定しますが、その際にも肩がしっかり沈んでくれる柔らかめの上層を持つマットレスが理想的です。ただし柔らかすぎると今度は腰が沈みすぎる場合もあるため、上層がソフトで下層がしっかりした二層構造などが横向き寝では快適という声もあります。もし自分が横向きでしか眠れないタイプであれば、肩当たりの良い柔らかめのマットレス(またはトッパー※薄い敷きパッド)を検討すると良いでしょう。
- うつ伏せ寝の場合: うつ伏せはあまり推奨されない寝姿勢ですが、どうしても下向きで寝る癖がある方もいます。うつ伏せでは顔を横に向ける関係上、首への負担が大きく、また腰が反りやすいため硬めのマットレスが適しています。柔らかいマットレスだと腰が沈んで過伸展(反り腰)状態になりやすく、腰痛を招く恐れがあります。しっかりした硬さの高反発マットレスやボンネルコイルなど、全体重を面で支えて沈み込みを抑えるタイプが良いでしょう。また、うつ伏せ寝では枕を低くするか使用しない方が首の負担を軽減できます。寝姿勢自体の是非もありますが、うつ伏せで寝たい方はとくにマットレスが柔らかすぎないよう注意が必要です。
多くの方は夜間に仰向け・横向きなど姿勢を変えていますので、自分が特に長くとる姿勢に合わせつつ、オールマイティに対応できる中程度の柔軟性を持つマットレスを選ぶのが無難です。実際、ある研究では「人間は側臥位が最も多く、膝と股関節を曲げた横向き姿勢は背骨がニュートラルになりやすく、睡眠の質も良好」とされています。それを踏まえると、横向き時に負担の少ない適度なクッション性は必要ですが、一方で仰向けでも沈みすぎない支えがある程度あるもの——すなわち「中程度の硬さ」がやはりバランスが良いと言えるでしょう。
最後にベッドの大きさ・高さとの関係にも触れておきます。マットレス単体ではなくベッドフレームと組み合わせて使う場合、マットレスの厚みとベッド高を合わせて考える必要があります。特に小柄な方やご高齢の方では、あまりにベッドが高すぎると昇り降りが大変です。膝の高さ程度のベッド高が立ち座りしやすい目安となります。逆にフロアに直置きする場合は、マットレスが薄すぎると底付き感が出るので注意しましょう(成人男性の場合、高反発マットレスは厚さ10cm以上、低反発では12cm以上は必要とされます)。寝姿勢との相性だけでなく、ベッドからの起きやすさ・安全性も含めて総合的にサイズや厚みを検討してください。
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