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飛騨産業/HIDA(ヒダ)の家具はどれだけ長持ちする?寿命と耐久性、長く使うためのコツを徹底解説
公開日:2025.12.29(Mon)
岐阜県高山市に本社を構える飛騨産業(HIDA)は、1920年創業の老舗家具メーカーです。キツツキマークでおなじみの飛騨産業は、厳選された天然木を使った温かみのある木の家具で知られています。
ソファやテーブルは毎日使う家具だけに「どのくらい持つのだろう?」と寿命が気になる方も多いでしょう。この記事では、飛騨産業の家具がどれくらい使えるのか、なぜ長持ちするのか、長く使うためのお手入れ方法まで詳しく解説します。
飛騨産業の家具の寿命はどのくらい?
一般的な家具との寿命の比較
家具の寿命は、素材や作り方によって大きく変わります。天然木の家具は、きちんと手入れをすれば30〜100年使えます。驚くことに、木材として伐採されてから育った年数以上に長く使えることもあるのです。
一方、布張りソファはクッションのへたりや布の傷みで寿命が決まるため、一般的には7〜15年程度です。合板などの加工木材で作られたダイニングセットは5〜10年が目安とされています。
こうした一般的な家具と比べると、飛騨産業の家具は「一生モノ」と呼ばれるほど長く使えるのが特徴です。これは、無垢材や伝統技術を使った丈夫な作りと、充実した修理・保証体制によるものです。
実際にどれくらい使えるの?ユーザーの声から
飛騨産業の公式サイトでは「大切に使っていただくと、一生お付き合いしていただける家具」と紹介されています。木部の製作過程での不具合による破損は、出荷から10年間無償で修理してもらえます。
クッションに関しては、使い方によって違いがあります。毎日よく座る家庭では10年前後、使用頻度が少ない場合は15年以上持つこともあります。公式サイトでもクッションは使った分だけ消耗するため、張り替えや交換ができると案内しています。
木部は世代を超えて使える一方、クッションは消耗品として定期的に交換する前提で考えるとよいでしょう。
三世代にわたって愛用される家具も
飛騨産業のソファに関するインタビュー記事では、木部が丈夫なため「一生モノ」と評価され、クッションを交換しながら三世代で愛用している家庭もあると紹介されています。
廃盤になった商品でも交換部品を用意しているため、長年使い続けられる環境が整っています。木部が丈夫なので、割れや歪みが生じなければ買い替える必要はなく、親から子へ、子から孫へと受け継げる家具になっています。
飛騨産業の家具が長持ちする理由
厳選された天然木・無垢材を使用
飛騨産業は、国産材・輸入材を問わず厳選した無垢材を使っています。たとえば以下のような木材があります。
- ホワイトオーク:堅くて傷がつきにくく、粘りがあるため家具に最適
- レッドオーク:軽やかさと赤みがかった色味が魅力
- ウォルナット:高級感のある深い色合いで、経年変化によって味わいが増す
- スギ材:柔らかいスギを加熱圧縮で強度を高め、家具に適するよう加工
無垢材は一本の木から切り出すため、木材の繊維が途切れずに続き、高い強度と耐久性があります。合板や集成材は接着剤で貼り合わせるため、長時間使うと剥がれや劣化のリスクがあります。しかし無垢材にはその心配がほとんどありません。
きちんとメンテナンスすれば、美しさと機能性を数十年、時には百年以上にわたって保つことができます。
伝統の木組みと高い接合技術
飛騨産業の家具は、釘をほとんど使わず、お寺や神社の建築にも使われる伝統的な「木組み」技法で組み立てられています。
主な技法には以下のようなものがあります。
- ほぞ接ぎ:木の端を削って突起(ほぞ)を作り、穴に差し込んで接合する方法。接合面が広く強度が高いため、椅子の脚部などに使われます。
- フィンガージョイント:指のように接着部をジグザグに切削して接ぎ合わせる方法。背もたれと肘の接合部など、強度が必要な部分に使われます。
- 石畳組接ぎ:キャビネットの引き出しに使う、凹凸を組み合わせる方法。接合面が大きく耐久性が高まります。
これらの技法により、接合部が緩みにくく、長年使ってもぐらつきが出にくい家具が実現します。
曲げ木と圧縮技術で柔らかな曲線と高強度を両立
飛騨産業では、柔らかい木材を曲げる「曲げ木」や、木材を押し縮めて強度を高める「圧縮」といった独自技術を使っています。
製造工程では、柔らかい杉材に水分を含ませて加圧し、圧縮・成形することで家具に使える堅い木材へと加工します。曲げ木は、無垢材の性質を見極めながら温度や水分量を調整して曲げる技術で、接合部が少なく強度の高い構造を実現します。
こうした技術があるため、見た目の美しさと耐久性を両立したデザインが可能になっています。
安心の10年保証と修理体制
飛騨産業では、木部に製作過程の不具合があった場合、出荷日から10年間無償で修理を行う「10年保証」を設けています。保証対象外となるケース(不適切な使用や天災による破損など)も明記されており、保証書の保管が必要です。
修理や張り替えに対応する工房があるため、長年使った家具をリフレッシュして再び使うことができます。耐久性を高める素材と工法に加えて、アフターサポートが充実していることが、飛騨産業の家具が「一生モノ」と称される大きな理由です。
シリーズ・素材ごとの耐久性と保証期間
木材別の特徴と耐久性
飛騨産業で使われている主な木材とその特徴をご紹介します。
- ホワイトオーク/レッドオーク
- ホワイトオークは堅くて傷がつきにくく、粘りがあるため丈夫な家具作りに適しています
- レッドオークは軽量で赤みがあり、ナチュラルな風合いが特徴です
- ウォルナット
- 落ち着いた色合いと滑らかな手触りが魅力です
- 使い込むほどに明るい茶色に変化します
- 硬く衝撃に強い材で、高級家具によく使われます
- ビーチ
- きめ細かい木目と優しい印象が特徴です
- 滑らかな触り心地があり、硬すぎず加工性に優れているため椅子の座面などに使われます
- スギ(国産材)
- 一般に柔らかく家具には不向きですが、飛騨産業では加熱圧縮によって強度を高めています
- 軽さと温かみのある風合いが魅力です
- カバやナラなどの国産材
- カバは柔らかい触り心地と色の差がはっきりしている点が特徴です
- ナラはホワイトオークに似て堅く、虎斑(とらふ)模様が表れることがあります
- これらの材もきちんと乾燥・加工され、耐久性の高い家具に仕上げられています
張り地・クッションの寿命と交換
クッションや張り地は消耗品であり、木部ほどの耐久性はありません。公式サイトでは、クッションの耐久性はウレタンや構造によって異なり、使用頻度や座り方にも影響されるため一概には言えないと説明しています。
一般的には、家族が毎日数時間座る家庭では10年前後、使用が少ない場合は15年以上持つこともあります。
張り布のお手入れ方法
- 普段は掃除機でホコリを吸い取ります
- 汚れた場合は中性洗剤を薄めた布で叩くように落とし、固く絞った布で洗剤を拭き取ります
- カバーリング仕様の商品なら、カバーだけを取り外して洗えるため清潔に保てます
塗装仕上げの種類とお手入れ
飛騨産業の家具には主に「オイル仕上げ」と「ポリウレタン樹脂塗装」の2種類の仕上げがあります。
オイル仕上げ
- 自然系のオイルを木材の導管に浸透させ、木肌に近い風合いが楽しめます
- 塗膜が薄いため環境の影響を受けやすく、定期的なメンテナンスが必要です
- 専用オイルを塗り、梅雨前と冬前の年2回メンテナンスすることが推奨されています
ポリウレタン樹脂塗装
- 硬い塗膜を形成して耐水性や強度があり、カラーバリエーションも豊富です
- 表面が傷ついた場合でも再塗装修理が可能です
どちらの仕上げも、それぞれの特徴を理解して選び、適切にお手入れすることが寿命を延ばすポイントです。
長く使うためのお手入れ・メンテナンス方法
設置場所と普段の扱い方の基本
水平に設置する
- 家具は必ず水平に設置し、床のがたつきを調整します
- 水平でないと強度が低下し、異常音や破損の原因になります
高温多湿・直射日光を避ける
- 高温多湿の場所はカビやダニの発生、木部の反りや割れの原因となります
- 直射日光や冷暖房の吹き出し口近くも変色や変形を招くので避けましょう
湿度管理
- 木材は吸放湿作用により伸縮します
- 湿度が高い季節は除湿器やエアコンで湿度を調整し、乾燥する冬は加湿器で保湿することで割れを防げます
ビニール製壁紙との直接接触を避ける
- 塗料が移色する恐れがあるため、ビニール壁紙や床材に家具が直接触れないように隙間を空けて設置します
家具の上に立たない・踏み台代わりにしない
- 椅子やテーブルの上に立ったり飛び乗ったりすると破損や転倒の原因になります
日常のお手入れとお掃除のポイント
乾拭きと水拭き
- 木部が汚れたら柔らかい布で乾拭き、または水で濡らして固く絞った布で拭きます
- 化学雑巾や消しゴムは傷やツヤ・くもりの原因になるので避けましょう
水分や熱いものを直接置かない
- オイル仕上げの場合、コースターや鍋敷きを使い、輪染みや焦げを防ぎます
オイル仕上げのメンテナンス
- 専用のメンテナンスキットを使って表面を保護します
- 年に2回程度、オイルや蜜蝋ワックスを塗ります
- 作業中は換気を十分に行い、オイルを染み込ませた布は自然発火防止のため水に浸けておきましょう
張り布のお手入れ
- クッションのホコリは掃除機で吸い取ります
- 汚れは中性洗剤を薄めた布で叩くように落とし、乾拭きで仕上げます
- 羽毛クッションは形が崩れてきたらフォーミング(中身を叩いて整える)を行い、濡れた場合は早めに乾燥させます
傷やシミへの対処法
オイル仕上げの家具は塗膜が薄く、使用に伴う細かな傷や乾燥によるざらつきが出てきます。飛騨産業ではオイルフィニッシュメンテナンスキットを使った再仕上げ方法を紹介しています。
作業の手順
- 換気を十分に行う
- 目立つざらつきや汚れがある部分を240番程度の紙やすりで木目に沿って軽く磨く
- 乾いた布で木粉を拭き取る
- 植物系オイルをウエスに染み込ませ、木目に沿って薄く伸ばすように塗る
- 表面にオイルが残っていれば乾いた布で拭き取り、12時間ほど乾燥させる
- 蜜蝋ワックスを薄く塗り、乾拭きしてなじませる
この手順で表面の油分や艶を補い、再び美しい状態を取り戻せます。
ポリウレタン塗装の場合は表面に硬い塗膜があるため、普段は柔らかい布で拭くだけで十分です。深い傷や剥がれがある場合はメーカーや専門店に相談し、再塗装修理を依頼しましょう。
設置と保管の注意点
長期間使用しない家具は風通しのよい場所で保管し、定期的に換気と点検を行います。新築やリフォーム直後は壁面が乾燥していないことがあるため、家具を壁から5cmほど離して設置し、空気を循環させることが推奨されています。
地震対策として家具を倒れにくい場所に配置し、必要に応じて転倒防止金具を取り付けることも検討してください。
買い替えを検討すべきサインと判断基準
長く使える飛騨産業の家具でも、以下のようなサインが出てきたら買い替えや修理を検討する目安になります。
構造的なぐらつきや軋み
- 接合部が緩み、椅子やテーブルが大きくぐらつく場合は安全性が低下しています
- ほぞ接ぎやフィンガージョイントが破損していないか点検し、修理で改善できない場合は買い替えの時期です
木部の大きな割れや反り
- 木材は伸縮するため細かな割れや反りは経年変化の一部ですが、大きな割れや反りで構造が変形している場合は寿命のサインです
クッションのへたりや座り心地の悪化
- クッションが極端にへたって座り心地が悪くなった場合は交換を検討します
- 張り地が破れたり汚れが落ちない場合も同様です
塗装の剥がれや深い傷
- ポリウレタン塗装が剥がれて木材が見えている場合は再塗装修理が必要です
- 全体的な傷やシミが気になる場合はメンテナンスまたは買い替えを検討しましょう
状態を確認しながら修理・メンテナンスを行えば、寿命をさらに延ばすこともできます。迷ったら飛騨産業の直営店や亀屋家具に相談すると安心です。
まとめ:飛騨産業の家具が「一生モノ」と言われる理由と購入ガイド
長く使える理由
飛騨産業の家具は、厳選された無垢材と伝統の木組み技法、曲げ木や圧縮といった高度な加工技術によって、丈夫で長持ちする家具に仕上げられています。
一般的な家具の寿命が数年から十数年なのに対し、天然木の家具は適切に手入れすることで30年以上、世代を超えて使い続けられます。さらに、飛騨産業では木部に対する10年保証や修理工房が整備され、消耗しやすいクッションや張り布も交換できるため、末永く使い続けることができます。
長く使うためのポイント
長く使うには、設置場所や湿度管理に気を配り、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。
- オイル仕上げなら年に数回のオイルやワックス塗布
- ポリウレタン塗装なら日常的な乾拭きと定期点検
- 張り布は掃除機や中性洗剤でこまめにお手入れ
- クッションのへたりを感じたら交換を検討
こうしたケアで快適さを保てます。
亀屋家具で飛騨産業の家具を選ぶメリット
亀屋家具は国内外の一流家具ブランドを扱う老舗インテリアショップで、飛騨産業の正規パートナーショップでもあります。ギャラリーみなとみらい店では飛騨産業の人気シリーズを多数展示し、実際の座り心地や木の質感を体感できます。
担当スタッフが商品の特長やメンテナンス方法を丁寧に説明してくれるため、初めて飛騨家具を選ぶ方でも安心です。
セール・イベント情報をチェック
亀屋家具では定期的にセールやキャンペーンを開催しており、イベントページから最新の開催情報をチェックできます。
飛騨産業の商品をお得に購入したい方は、以下のページをこまめに確認することをおすすめします。
- セール・イベント情報ページ: https://www.kameyakagu.jp/events
購入前にチェックしておきたいポイント
- 使用場所の湿度環境や日当たりを確認し、家具に適した設置場所を確保する
- 家族構成や利用頻度に応じて適切なサイズや張り地を選ぶ
- オイル仕上げとポリウレタン仕上げの違いを理解し、メンテナンス方法を把握しておく
- クッションの交換や修理の相談先を把握しておく
飛騨産業の家具は、長く使うほど味わいが深まり、住まいに温もりをもたらします。長期的に見ればコストパフォーマンスも高く、後悔のない買い物となるでしょう。
ぜひ亀屋家具で実際の質感を確かめて、あなただけの「一生モノ」を見つけてください。

